隊長ファッションを考察する   A. Asakura
第1回: 総論

  ギャラクターの隊長さんたちは、一体なぜあんな格好をしているのか?

  ギャラクターという組織について考える時、その構造、機能、歴史など、ファンの興味は尽きることがない。
  個性と人間味にあふれるギャラクター隊員たちには、隠れたファンも多いが、なかでも毎回登場する隊長さんたちは、その圧倒的な存在感で私達の視線を釘付けにする。

  だって、彼らのあのファッション…(笑)

  そもそもギャラクターにおいて、隊長というのはどういう肩書きなのだろうか?
第50話「白骨恐竜トラコドン」において、隊長になるには勲章20個、という事実が語られている。
  これは平隊員達の弁であるが、ギャラクター戦闘隊員の階級にはもうひとつ、チーフというものがあることが知られている。
登場したチーフ達は、いずれもなかなかの強者で、コマンド部隊など、特殊任務に従事していたようである。
  チーフというと、ファンの間ですぐに思い出されるのが、103・4話に登場の、ジョーを相手に奮闘するあっぱれチーフだが、この人の決め台詞は「隊長に昇格」であった。
これらを元にすると、平隊員 → チーフ → 隊長 というのが戦闘部員における順調な出世コースだが、平隊員であっても、勲章20個によって特進昇格への道が開けるという事であろう。
  また、ギャラクターにはこの上にも首領のベルク・カッツェとの間に、幹部的な階級があるようだが、組織構成の考察はまた別の機会に譲りたいと思う。

  前述の例の他にも、昇進したばかりでウキウキの78話隊長、出世を賭けて三日月基地に侵入する91話の隊員達など、隊長という階級には、隊員達の出世欲を異常に刺激する何かがあるようである。
  平隊員達の間では、「安月給でこき使われる」という不満が常に聞かれるので、大幅な昇給という利点は当然あるのだろう。部下たちに威張りちらす権限が与えられるのも確かである。しかしそれだけでは、『チーフ』に対する『隊長』という身分の特別さは説明されないのではないか。

  私はここに、隊長さんたちのファッションの秘密が隠されているように思う。
隊員の服装を見たときに、平の人たちはもちろんお馴染みの緑の制服であるが、チーフはというと、たんに平隊員の制服の色違いバージョンに過ぎない。(42話「大脱走トリック作戦」を参照) ひとつ上の階級である隊長さんたちの奔放ともいえる服装バリエーションとはえらい違いである。
  ギャラクターには「他人に構うな」という掟があるためか、隊員たちには通常、お互いの素顔が必要以上に気にならないよう、マスクの着用が義務付けられているようである。つまりギャラクター平隊員は、お互いを見かけで識別することが困難なのである。
  そんな没個性で画一的なギャラクター組織の中で、隊長さんたちは服装によって自らを集団から差別化することができる。

  個性を演出する権利、これは隊長昇格によって与えられるギャラクター福利厚生の一環なのではないか?

  さらに組織を管理する側には、ナチス・ドイツが効果的に用いたような、軍服の様式美崇拝を隊の士気高揚に用いる心理作戦が存在するのであろう。

  以上の点を、これから詳しく例を取って考察してゆきたい。

[つづく]

 


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