AND THEN , AFTER THEN・・・TEXT/ART by 鷲尾さゆり#1 ギャラクターは壊滅した。ベルク・カッツエは燃えるマグマに身を投げ、総裁Xは輝く飛行体となって遥か宇宙へと飛び去って行った。ブラック・ホール作戦もG2号ことコンドルのジョーが執念で投げた1本の羽根手裏剣により弊え、地球は既のところで消滅の危機から救われた。科学忍者隊は勝利したのである。 朝日が差していた。クロスカラコルムから望むヒマラヤの峰々に。朝日は破壊され尽くした大地を、廃虚を、佇む科学忍者隊の4人を神の慈愛のように優しく包んで、輝く。言葉もなく、彼らはそれを見ていた。彼らの胸に去来するものは何か?もう昨日へと過ぎ去った過酷な戦いだろうか?これで地球は救われたのだ、という安堵だろうか?失った多くのものへの哀しみだろうか? ― 「科学忍者隊の諸君。」 |
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#2 過去に人間同士が起こした数度の世界規模の大戦から、その都度、復興を果たしたように、今回の未曾有の災禍からも人々は再び立ち上がった。構築したものを破壊し、再構築することによって人間は文明と繁栄と世界を営々と築き上げてきたのだ。もしかしたら、それが定められた人間の性なのかも知れない。天災でも、戦争でも、また今回のような未知の侵略でも、神話や聖書にさえ繰り返し記されている通り、結局は同じことなのである。そして、それが生きるという事の本質なのであろう。 クロスカラコルムから救助隊の大型ヘリで中継地点へ、そして地上の惨劇を目の当たりにしながら、辛うじて倒壊を免れた国際科学技術庁本部に戻った4人を、南部は外へ出て迎えた。行方を晦ましたジョーの捜索を続行させて欲しいという4人の願いを無視し、帰還命令を出された時には本気で南部を恨んだ。しかし、結局、南部は彼ら5人を、そしてレッドインパルスを信じ、一縷の望みを未来への可能性に繋げることに成功したのだ。 ギャラクター本体は壊滅したが、長い年月と周到な計画によって世界の隅々に食い込んだ組織を一掃した訳ではない。さらに荒廃した地域で繰り返される無秩序や暴力にも対処して行かなくてはならない。科学忍者隊は国連軍・国際科学技術庁とともに、こうした問題の解決と終結に向けて忙しく飛び回らなければならなかった。当面の敵であり、打倒すべき相手はギャラクターだったが、科学忍者隊の真の目的と存在理由は地球の平和を維持することである。疲弊していたが、それは誰も同じだった。ましてや多くの人員と機材を失った各国の治安維持機構をサポート出来るのは、スペシャリストである彼らをおいて他になかったと言っても過言ではあるまい。 「お呼びですか?南部博士。」 「君の報告によると、制御装置のない分子爆弾投下装置は有りったけの爆薬を使っても、回路を遮断するだけで止めようがなかった、という事だったな。」 あの時の出来事が悪夢のように蘇る。あの焦燥感、無力感、だが何とかしなければ、と空しく足掻いたあの時―。最後まで諦めるものか、と固く自分を信じていたにも関わらず、ジュンの言葉に俺はすべてを放棄したんだ、あの時―。 南部は続けた。 ― To Be Continued to #3 A or B ― |
Part 1 & 2 / TO: Hypothesis A / TO: Hypothesis B
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